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フライハイトクラウディア part64-386~399 386 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 16 59.87 ID f+ntCcsx0 軍事大国カイゼルシュルト、魔法国家セントミラ、機械文明が発達したルセムルクなど大小の国家が存在する空の世界、クラウディア。 主人公レイナスはカイゼルシュルト軍の少尉であり、王の命令を受けて親友でもありライバルでもある同期のロナード、上司のドモラ中尉と共にバーデルゼンへの侵攻を開始していた。 レイナスとロナードがまずは先兵として隊を率いて上陸し、司令塔制圧にかかっていた。それも時間の問題だと思われていた頃、後続部隊としてバーデルゼンの島付近に控えていたドモラ隊は、カイゼルシュルト王より突然の命令変更を言い渡される。 それはバーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよという信じがたいものだった。 その頃レイナスはバーデルゼンの兵士に猛攻を仕掛け、ついに司令塔へ乗り込む。司令塔には避難した民間人もいる。 レイナスは部下に、たとえ戦争であっても無力な民間人を斬るために軍人になったわけではない、と民間人には手を出さないよう命令して司令室を目指す。 屋上の司令室には司令官のがルボアが待ち受けていた。どうにかガルボアを倒し、司令塔の制圧を完遂する。 しかし屋上へと出たレイナスが目にしたのは、司令塔へ避難していた民間人の累々たる死体だった。 誰がこんな事を、と憤るレイナスの耳に女性の悲鳴が突き刺さる。 駆けつけた先にいたのは、今まさに女性を斬り伏せるロナードの姿だった。 思わず詰め寄るレイナスに、ロナードは冷めた目を向ける。そこにロナード隊の兵が本船より受けた命令の変更をレイナスに伝える。 『バーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよ』 387 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 19 19.99 ID f+ntCcsx0 激高するレイナスは、いくら本船からの命令であっても聞けないと叫ぶ。その時、ロナードの冷たい刃が振り下ろされる。 ロナードは本気でレイナスを斬ろうとしていた。 咄嗟に応戦するが、とても勝ち目はない。 周りの兵士達は謀反だ! 反逆者だ! とレイナスを追い立て、ロナードにとどめを刺すように言う。しかしロナードの手はすぐに動こうとはしなかった。 レイナスはその隙をついてどうにか塔の中に飛び込むと、ここからの脱出を試みる。 しかし塔の外に出たレイナスを、ドモラが待ち構えていた。 レイナスは思わずドモラに叫ぶ。 「ドモラ中尉! なぜあんな命令を!」 「陛下のご命令だ……。レイナス……、それ以上邪魔をすれば反逆罪だぞ」 反逆者となれば軍から追われる立場になるのは必至。 しかしレイナスは己の信念を貫くことを選ぶ。 「何もしていない民間人を殺すことはできません!」 若き部下の覚悟を見たドモラは自らも戦斧を抜くと、部下達に命じる。 「反逆者レイナスを捕まえろ!」 同時刻、カイゼルシュルトのバーデルゼン侵攻に偶然巻き込まれた商人ベルンハイムと同乗者のニアは、負傷した街の人々の救助にかかっていた。 そこに追手から命からがら逃げてきたレイナスがやって来る。足取りもおぼつかず、その場に倒れてしまうレイナスを、ニアは渋る船長を押し切って助けるのだった。 388 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 22 22.26 ID f+ntCcsx0 <レイナス回想> 士官学校時代、レイナスとロナードは親友と同時にライバルであり何かと張り合うことが多かった。 今日の試験課題は、遺跡から火石を持ち帰るというものでありチーム戦となる。士官学校の講師も務めるドモラは遺跡へ向かうルートで、炎食の渓谷を使うことは禁ずることを命じる。 そうして試験は始まった。 レイナスはチームを率いるリーダーであり、ロナードも同じ立場――。 前回の試験では負けたが、今度は勝つ。レイナスはロナードに俺達のチームの力を見せてやると告げて出発する。 <回想終了> 目覚めるとそこはエアシップ――エアベルンの中だった。船長のベルンハイムとニアに状況を説明され、改めてレイナスは、自分が反逆者という立場になったことを認識する。 「どうして……助けてくれたんだ? 俺は……罪のない人々を手に掛けた軍の兵士だ……」 「あなたには罪のない人々は殺せない……。当たってる?」 ニアが船長を押し切ってまでレイナスを助けたのは、直感的にそう感じたからだった。 優しさと強さを同時に持ち、己の信念を貫く――。 そこに部屋を出ていたベルンハイムが大慌てで戻ってくる。 魔獣(=モンスター)が船を襲っているというのだ。 争乱に巻き込まれたおかげで積荷を壊され、船にまで損害が及んだことを嘆くベルンハイムは、肉体労働で返せと言っていたが、どうやら早速役に立てそうだ。 389 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 29 19.27 ID f+ntCcsx0 盛大に改行をミスりました。すみません。 この投稿から改善しています。 (以下続き) 魔獣を追い払い、エアベルンは修理のために魔法大国セントミラヘ向かう。しかしカイゼルシュルトが他国へ 侵攻している影響で警戒態勢にあるセントミラから警備隊が出てくる。ベルンハイムの機転により入港を 果たしたレイナス達を、セントミラに雇われた傭兵のハントが出迎えた。 船から出てきたニアを鼻の下を伸ばして迎えるハントだったが、レイナスが出てきた瞬間に銃を向ける。 レイナスはまだカイゼルシュルト軍の軍服を着たままだったのだ。 「カ、カイゼルシュルト軍だ! 取り押さえろ!」 ハントは愛用のクリスタル銃を構え、警備隊と共にレイナスを捕える。レイナスとベルンハイムは気絶させられ セントミラ城の地下牢獄へ、ニアはどこかへと連れて行かれるのだった。 ひんやりとした牢獄でレイナスが目を覚ますと、そこにはベルンハイムだけだった。鉄柵の向こう側では獄卒が 見張っている。そこに更にハントがやって来て、ニアがいないことを気にするが、獄卒は傭兵などには 教えられないと退ける。 そこで再びベルンハイムが機転を利かせる。船にある金の延べ棒を渡すから取引をしようと言うのだ。 獄卒は300本貰うことを引き換えに、ニアがどうなったか教える。 ニアはヴァイスという人物が直々に調べることになっていた。 「調べる?」 「陛下が何かをお探しらしい。今頃、裸にひんむかれて……」 と、そこでハントが突然牢の中に入ってくる。その手にはレイナスの剣と、ベルンハイムの小型爆弾があった。 獄卒は慌てるが、ハントは獄卒に銃を向けて雄叫びをあげる。 「……気が変わった。女の子を裸にひんむくだって!? ぜってぇ許さん!」 獄卒を叩きのめして牢から出たレイナスとベルンハイムはハントに礼を言うが、どうやらハントはフェミニストらしく、 可愛い女性のためと思えば、国のひとつぐらい潰してやるぜ。と笑う。 しかし具体的なニアの居場所は分からない。ひとまずヴァイスという人物を探すことにするが、 他の獄卒や兵士達に見つかってしまう。 「今度は脱走者扱いか……」 レイナスは溜息をつきつつ、剣を構えるのだった。 その時、牢獄の隅でその様子を伺う者がいた。細身の女性と部下らしき者だ。どうやらレイナスのことを 知っているようだが、接触せずにしばらく泳がせておくことにする 「私は弾薬庫の仕掛けを準備する。お前達は船に戻れ」 部下達が去った後、女性は笑みを口元に浮かべた。 「ふふ……。やるわね、レイナス」 390 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 32 16.38 ID f+ntCcsx0 厳戒態勢が敷かれているセントミラ城をこのまま突破していくのは困難とみたハントは、 倒した兵士の服と鎧を拝借して変装することを思いつく。 一方セントミラ城の王の間では、セントミラ王とヴァイスが、ニアに事情を聞いているところだった。 王はバーデルゼンが全滅したことをニアから聞かされ驚きを隠せず、ヴァイスは強硬なまでの カイゼルシュルトの侵攻には何かあるはずと考えを巡らせる。 しばらく考えを巡らせていたヴァイスだったが、やがて王に向き直ると、 「エアゲートと何か関係があるのかも知れません。調査を急がせてはいただけないでしょうか?」 王もそれに同意したその時、三人のセントミラ兵が王の間に駆け込んでくる。牢獄から脱獄した者が ヴァイスを探して城内に侵入したというのだ。 「……私を?」 訝しむヴァイス。その言葉を三人は聞き逃さなかった。 「あんたがヴァイスか。陛下、申し訳ありませんが……ヴァイス殿を人質にさせていただきます」 変装を解いたハントがヴァイスを手早く拘束し、レイナスとベルンハイムがニアを保護する。 ヴァイスを抱えたハントは最後にセントミラ王に一礼するとそのまま王の間を飛び出していった。 しかし王は、よりにもよってヴァイスを人質にとった脱走者達に哀れみと同情を隠せずにいた。そこへ別の兵士が 飛び込んでくる。 カイゼルシュルト軍が大型空中戦艦ヴァルハイトを従えて、セントミラ国境を越えたというのだ。 391 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 35 10.51 ID f+ntCcsx0 一方レイナス達は追手をどうにかかわしてエアベルンへ辿り着く。だが離陸した彼らの前に現れたのは、セントミラ国境を 越えてやって来たカイゼルシュルト軍だった。反逆者を見つけたカイゼルシュルトは、こちらにも攻撃を仕掛けてくる。 どうすべきか判断を迫られるレイナス。 「ここはセントミラに加勢しよう! このままセントミラが攻撃されるのを、黙って見ているわけにはいかない」 ここでもレイナスは自分の身より信念を貫くことを決めたのだ。 それを見て、ヴァイスが協力を申し出る。 「手伝いましょうか? あなた達がカイゼルシュルトを叩くのなら、今は味方です」 魔法も少々使えますのでと不敵に微笑むヴァイスに、ハントがはっと声をあげる。 「まさか、お前……雷光のヴァイスか?」 「ハント・ザ・マジックスナイパーに名前を覚えられているとは、身に余る光栄ですね」 ヴァイスは雷魔法の練達者として名を馳せるセントミラの若き宮廷魔術師であり、ハントは魔銃と呼ばれる特殊な クリスタル銃を扱う百戦錬磨のスナイパーだった。 レイナスの剣技、ハントの魔銃、ヴァイスの雷魔法、ニアの施術(=治癒術)で次々と相手を蹴散らしていく。 一方、本作戦の指揮を執っていたドモラは、エアベルンにヴァルハイトを近付けるよう指示する。自らも戦斧を振るって 戦おうというのだ。そしてその後ろでは、ロナードが寡黙に佇んでいた。 392 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 37 48.64 ID f+ntCcsx0 やがてセントミラ本隊も出撃し、このまま優勢になるかと思われたがセントミラの武器庫が爆破され、戦況は 再び混乱する。さらにドモラのヴァルハイトがついにエアベルンに迫る。 レイナス達は巨大な戦斧を振るうドモラに苦戦するが、どうにか凌ぐ。だが次に現れた相手に、レイナスは 仲間を下がらせ一人で剣を構えた。 ロナードである。 「これは俺達の問題だ……。絶対に手を出すな……。 親愛なる我が友よ……。せめて俺の手で、眠らせてやる」 しかしロナードは強かった。レイナスは再びロナードの剣に追い詰められてしまう。 それなのに、とどめを刺せというドモラの怒号が飛んでも、ロナードはレイナスにとどめを刺そうとはしなかった。 今がチャンスとベルンハイムがエアベルンを撤退させる。ドモラも即座に追おうとするが、そこにセントミラ上空に 赤い閃光弾が放たれた。それはセントミラの勝利を示していた。 こうしてカイゼルシュルト軍はセントミラより撤退していった。 エアベルン船内ではレイナスがニアに施術を受けていた。どうにかカイゼルシュルト軍を追い払えたことに安堵する 面々だったが、ヴァイスの表情は険しい。彼はロナードの首筋に、ある痣を見つけたのだ。それは彼が調べている 『エアゲート』に関連していた。 ヴァイスはレイナス達に聞いてほしい話があると言って、もう一度王に会うよう頼む。 一方、ドモラはカイゼルシュルトに帰還し、カイゼルシュルト王に報告へ向かっていた。だが王はそれに対して 何を言うでもなくただ一言「神の塔へ行け」と虚ろな目で告げる。しかも今回はロナードではなく、最近カイゼル シュルトに姿を現した謎の人物、ザマを連れて行けというのだ。 怪しげに笑うザマを薄気味悪く思いながらも、ドモラは神の塔へ向かう。 393 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 43 58.88 ID f+ntCcsx0 セントミラ城にて、レイナス、ニア、ハント、ベルンハイムの四人は再び王に謁見する。 そこで話されたのは、エアゲートという突如空に現れた穴のことだった。それは最近カイゼルシュルト領の上空に現れ、 そこから少しずつ未知の魔獣が現れているというのだ。 エアゲートは昔にも存在しており、その時はある装置によって封印された。今なぜそのエアゲートが現れたのかは 分からないが、その装置に何らかの障害が発生したものと考えられる。 よってカイゼルシュルトとバーデルゼンに、セントミラは協力を仰ぐが、その直後にバーデルゼンはカイゼルシュルトにより 全滅させられ、セントミラも襲撃を受けることとなった。 自分も参加した作戦にそんな裏が隠されていたとは知らず、ただ驚くしかないレイナス。カイゼルシュルトがエアゲートと 何か関係しているのは明白だった。 「我々は何が起きようとしているのか突き止めたいのです……。そのためには、みなさんの協力が不可欠です」 国がおかしくなった原因がそこにあるなら協力しない手はない。レイナスは快く引き受ける。 しかし肝心の装置がどこにあるかは分からない。まずはそこから調べる必要があるかと思われたが、 「神の……塔……」 そう呟いたのはニアだった。神の塔とはプテリュクスにある機械の塔で、前時代の遺物である。 なぜその場所に装置があることを知っているのか不審に思うヴァイスだったが、ニアはそれを語ろうとはしなかった。ただ、 自分は味方である。信じてほしいと言うだけで。 こうしてハントとヴァイスを新たに仲間に加え、レイナスはプテリュクスの神の塔へ向かう。 しかしその道中、エアベルンをエアゲートが襲う。あわや吸い込まれるかとなったその時、ニアが転送魔法を使うと言う。 だがそれはクラウディアには存在しないはずの魔法だった。ヴァイスの制止をはねのけ、ニアは魔法を発動させる。 394 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 13 46 43.23 ID f+ntCcsx0 レイナスは夢でかつての自分を見た。あの士官学校での試験、レイナスは禁止されていた炎食の渓谷を通っていた。 しかしあまりにも強すぎる魔獣達に苦戦を強いられ、レイナスを含め全員が疲労困憊していた。もう限界だという部下を、 俺達の絆があれば乗り越えられると進むレイナスに非難があがる。もうついていけないと、一人が逃げたのを始め、 次々に逃げ出しついにレイナスは一人炎食の渓谷へ取り残されてしまった。 ハントの声に目を覚ましたレイナスは、自分がプテリュクスの街近くにある森にいることに気付く。だがニアやヴァイス、 ベルンハイムの姿はない。さらには、周辺を調べたハントによるとドモラの戦艦を見つけたというのだ。 カイゼルシュルトも神の塔へ向かっていることを悟ったレイナスは、自分達もそこへ向かうことにする。 森を抜けた先のプテリュクスの街でヴァイスと再会し、神の塔へ着いたレイナスは中に入る。しかしそこにはいくつもの死体と 夥しい量の血だまりがあった。そしてその中にニアが立ち尽くしていた。 呆然と振り返るニア、疑問を募らせるヴァイス。しかしレイナスとハントはまったく気にせずニアとの再会を喜ぶ。 魔獣や制御不能となったセキュリティロボット、数々のドアロックを解除してついには最上階にある装置に辿り着く。 だがそこには既にドモラがいた。さらにザマが装置を完全に壊し、レイナス達の前に姿を現す。 「ザ、ザマ……!」 「クックックッ……。こんなところでお会いするとは……」 初対面のはずのザマをニアは知っていた。さらにカイゼルシュルトに関わっているのか問う。 するとザマは笑いながら自分がカイゼルシュルト王を操り、国全体を動かしていることを話す。憤るレイナスは、ザマを 倒せば王は元に戻るというニアの言葉に、彼に剣を向ける。しかしザマはドラゴンを召喚し、この場から消えてしまう。 このままドラゴンと戦うしかないのかと思われたが、タイミングよくベルンハイムがエアベルンで現れる。ドモラの協力の もとレイナス達は神の塔から脱出する。その直前、ドモラはレイナスに告げる。 「あいつも……操られているぞ……」 ロナード――。レイナスの脳裏に親友の姿が浮かぶ。 395 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 14 07 12.69 ID f+ntCcsx0 無事に空へ脱出した一行だったが、ヴァイスがニアを問い詰める。エアゲートを封印していた装置のありかや、ザマを 知っていたこと、クラウディアには存在しないはずの魔法を使ったことなど、あまりにも疑問点が多すぎる。 いつ裏切るか分からないと問い詰めるヴァイスと、ニアを信じるハントは一触即発の状態になる。 そこにレイナスの、ニアが裏切るわけないだろ! という声が響く。 「ニアはもう……仲間だから……」 誰にだって知られたくないことがある。しかしそれは裏切りではなく、仲間に嫌われたくないだけとレイナスは言う。 ハントはもともとそんなものは気にしない。 それまで詰問していたヴァイスはそんな二人に、単純な人達だと言いながらも、自分もレイナス達の仲間に入りたくなったと 本音を口にする。レイナスはそんなヴァイスにも、もう仲間だと告げるのだった。 こうして絆も深まった一行は、ザマを倒すためにカイゼルシュルトへ向かう。 396 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 14 11 30.09 ID f+ntCcsx0 カイゼルシュルト軍の陽動をベルンハイムが引き受け、レイナス達は城壁から城内に侵入する。 侵入したそこには、ザマが待ち構えていた。 その隣には、親友ロナードの姿も――。 ザマはレイナスとロナードを殺し合わせようというのだ。 手を貸そうとする仲間を制して、レイナスは一人ロナードと対峙する。 「お前はずっと気付いてくれるのを待っていたんだな……」 レイナスとロナードの剣が交差する。ロナードの長刀から激しい剣撃が繰り返され、レイナスは受けるので精一杯だった。 しかし今度こそ親友を救いたいという思いが届いたのか、ロナードの剣に迷いが生じ始める。 やがて冷たい光を宿していたロナードの瞳に、正気の光が見えた。自らの意思でザマに施された術を解いたのだ。 しかしそれを見たザマは、使えない人形に用は無い、とロナードを吹っ飛ばしてレイナス達の前に自ら立ちはだかる。 ついにザマとの直接対決である。 一方吹き飛ばされたロナードは壁に叩き付けられ気を失っていた。その中でザマに術を施された時のことを思い出し、 ようやく覚醒する。 目の前で親友レイナスがザマと戦っている姿を見て状況を把握したロナードは、窮地のレイナスを助けるために 戦いの渦中に身を投じる。 ロナードの助けもあって、レイナス達は苦戦の末どうにかザマを倒すことができた。しかしザマは謎の言葉を残す。 「お前達は何も分かっていない。やがて変化が起きる……。全ての事象は……我々が下すのだ……」 ザマの亡骸を後にして、レイナス達は玉座へ急ぐ。そこにはザマの術が解けたものの気を失っている王が倒れていた。 ずっと赤い世界の夢を見ていたという王に、おそらくエアゲートの中の世界ではないかと推測するヴァイス。 レイナスは魔獣を葬って欲しいという王の願いを託される。 「カイゼルシュルトの名にかけて世界を頼んだぞ!」 397 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 14 13 30.77 ID f+ntCcsx0 その時カイゼルシュルト上空に以前に見た時よりさらに大きさを増したエアゲートが出現する。そこからは 見たこともない魔獣がどんどん溢れていた。 あまりの大きさに絶句する一行に、ついにニアが口を開く。 「みんなに話したいことがあるの……」 ニアによると、エアゲートはエルディアという別世界に繋がっているという。エアゲートの先は、元は魔獣研究所だった アルペイトケイヴ。そこに、フューゼという魔獣を生み出す魔獣が現れ、エルディアの人々は生み出されたその魔獣と 何年も戦い続けているというのだ。フューゼには何度も戦いを挑んだがその度に敗北してきた。 その話を聞いたレイナスは仲間を振り返る。何も言わずとも全員解っていた。 ロナード、ハント、ヴァイス、そしてニア。全員で、クラウディアとエルディアのために、フューゼを倒すことを決意する。 エルディアは赤い大地がどこまでも続く荒れた世界だった。そこに天高くアルペイトケイヴがそびえ立っていた。レイナス、 ロナード、ニア、ハント、ヴァイスの五人はついにそこに降り立つ。 中は壁や床が奇妙に脈打ち、まるでひとつの生き物のようだった。手強い魔獣や入り組んだ通路を抜け、一行は ついに最下層に辿り着く。 フューゼは三つの顔を持つ巨大な魔獣だった。想像を絶する相手に思わずたじろぐ仲間を鼓舞し、レイナスは 世界を守るために剣を抜く。 からくもフューゼを倒したレイナス達を、突然の揺れが襲う。あまりの激戦にアルペイトケイヴが崩れようとしているのだ。 急いでエアベルンに戻ろうとするが、フューゼは完全には倒れていなかった。しかし応戦していては逃げ遅れてしまう。 ヴァイスは咄嗟にニアと協力して転送魔法を発動させる。しかしその寸前で、ロナードはただ一人、フューゼに 止めを刺すために魔法陣から離れるのだった。レイナスの呼ぶ声虚しく、ロナードの姿は消えた。 エアベルンの甲板へ無事に脱出できたレイナス達を見て、ベルンハイムはすぐにこの場を離れようと言うが、 レイナスはアルペイトケイヴを見つめる。 「あいつが待ってる……」 レイナスはニアの制止を振りきって再びアルペイトケイヴに降り立つ。 「みんな、ありがとう……」 398 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 14 14 55.61 ID f+ntCcsx0 最下層ではロナードが満身創痍で倒れていた。そこにレイナスが駆け寄る。助からないことを知っていて なぜ助けに来たと問うロナードに、レイナスは『あの時』のことを話し始める。 それは士官学校の試験で遺跡に火石を取りに行った時のことだ。禁止されていたルートを行ったことで、 レイナスの仲間は全員逃げ出した。 友情、信頼、絆。現実の前では何の意味も持たないことを、レイナスはとっくに解っていた。だが認めたくなくて、 知るのが怖くて、友人や仲間に見捨てられることに怯えて必死に強がっていたのだ。 そして――、そんな自分が嫌いだった。 あそこで死を覚悟していたあの時に、ロナードは来た。 汗と魔獣の返り血で全身ぐっしょりで、体中傷だらけになりながらロナードは事も無げにこう言った。 「レイナスじゃないか。こんな所で何やってるんだ」 と。 昔話から戻ったレイナスはロナードに言う。 「だから来たのさ……。同じことを言いにね」 「……馬鹿だな」 死を前にしているとは思えない笑い声が二人の間に響く。 その時、突如二人の前にフードをかぶった三人の人間が現れる。3種植合成種だとか、空の者だとか、 E.B.Sだとかいう単語を口にする者達にレイナスは警戒心を露わにするが、三人はまったく意に介さない。 さらにアルネウスの光やファルバナなど聞いたこともない単語が飛び交う。 やがてリーダーらしき男が何かを言うと、レイナスとロナードの足元に魔法陣が浮かぶ。それは転送魔法の 魔法陣だった。 一瞬の後に、レイナスとロナードはアルペイトケイヴから消える。 甲板ではレイナスとロナードをどうにか救えないのか、しかし何もできないことを悔やむニアとハント、ヴァイスの それぞれの姿があった。 そこに空間が歪み、レイナスとロナードが現れる。 二人の無事と再会を喜ぶニア、ハント、ヴァイスにレイナスは笑顔を向ける。 「みんな……。ただいま……」 399 :フライハイトクラウディア 1◆lj5erOnLIg:2013/01/25(金) 14 19 51.36 ID f+ntCcsx0 以上です 少々ツッコミどころがあるストーリーだったり、消化不良な点があったりしますが 10年近く前のモバイルゲームなので致し方ないとご容赦ください シリーズ化していて、現在4まで出ています。3で1から続く話は終わって、 4はまったく別の独立したストーリーになっています
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フライハイトクラウディア part64-386~399 386 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 16 59.87 ID f+ntCcsx0 軍事大国カイゼルシュルト、魔法国家セントミラ、機械文明が発達したルセムルクなど大小の国家が存在する空の世界、クラウディア。 主人公レイナスはカイゼルシュルト軍の少尉であり、王の命令を受けて親友でもありライバルでもある同期のロナード、上司のドモラ中尉と共にバーデルゼンへの侵攻を開始していた。 レイナスとロナードがまずは先兵として隊を率いて上陸し、司令塔制圧にかかっていた。それも時間の問題だと思われていた頃、後続部隊としてバーデルゼンの島付近に控えていたドモラ隊は、カイゼルシュルト王より突然の命令変更を言い渡される。 それはバーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよという信じがたいものだった。 その頃レイナスはバーデルゼンの兵士に猛攻を仕掛け、ついに司令塔へ乗り込む。司令塔には避難した民間人もいる。 レイナスは部下に、たとえ戦争であっても無力な民間人を斬るために軍人になったわけではない、と民間人には手を出さないよう命令して司令室を目指す。 屋上の司令室には司令官のがルボアが待ち受けていた。どうにかガルボアを倒し、司令塔の制圧を完遂する。 しかし屋上へと出たレイナスが目にしたのは、司令塔へ避難していた民間人の累々たる死体だった。 誰がこんな事を、と憤るレイナスの耳に女性の悲鳴が突き刺さる。 駆けつけた先にいたのは、今まさに女性を斬り伏せるロナードの姿だった。 思わず詰め寄るレイナスに、ロナードは冷めた目を向ける。そこにロナード隊の兵が本船より受けた命令の変更をレイナスに伝える。 『バーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよ』 387 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 19 19.99 ID f+ntCcsx0 激高するレイナスは、いくら本船からの命令であっても聞けないと叫ぶ。その時、ロナードの冷たい刃が振り下ろされる。 ロナードは本気でレイナスを斬ろうとしていた。 咄嗟に応戦するが、とても勝ち目はない。 周りの兵士達は謀反だ! 反逆者だ! とレイナスを追い立て、ロナードにとどめを刺すように言う。しかしロナードの手はすぐに動こうとはしなかった。 レイナスはその隙をついてどうにか塔の中に飛び込むと、ここからの脱出を試みる。 しかし塔の外に出たレイナスを、ドモラが待ち構えていた。 レイナスは思わずドモラに叫ぶ。 「ドモラ中尉! なぜあんな命令を!」 「陛下のご命令だ……。レイナス……、それ以上邪魔をすれば反逆罪だぞ」 反逆者となれば軍から追われる立場になるのは必至。 しかしレイナスは己の信念を貫くことを選ぶ。 「何もしていない民間人を殺すことはできません!」 若き部下の覚悟を見たドモラは自らも戦斧を抜くと、部下達に命じる。 「反逆者レイナスを捕まえろ!」 同時刻、カイゼルシュルトのバーデルゼン侵攻に偶然巻き込まれた商人ベルンハイムと同乗者のニアは、負傷した街の人々の救助にかかっていた。 そこに追手から命からがら逃げてきたレイナスがやって来る。足取りもおぼつかず、その場に倒れてしまうレイナスを、ニアは渋る船長を押し切って助けるのだった。 388 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 22 22.26 ID f+ntCcsx0 <レイナス回想> 士官学校時代、レイナスとロナードは親友と同時にライバルであり何かと張り合うことが多かった。 今日の試験課題は、遺跡から火石を持ち帰るというものでありチーム戦となる。士官学校の講師も務めるドモラは遺跡へ向かうルートで、炎食の渓谷を使うことは禁ずることを命じる。 そうして試験は始まった。 レイナスはチームを率いるリーダーであり、ロナードも同じ立場――。 前回の試験では負けたが、今度は勝つ。レイナスはロナードに俺達のチームの力を見せてやると告げて出発する。 <回想終了> 目覚めるとそこはエアシップ――エアベルンの中だった。船長のベルンハイムとニアに状況を説明され、改めてレイナスは、自分が反逆者という立場になったことを認識する。 「どうして……助けてくれたんだ? 俺は……罪のない人々を手に掛けた軍の兵士だ……」 「あなたには罪のない人々は殺せない……。当たってる?」 ニアが船長を押し切ってまでレイナスを助けたのは、直感的にそう感じたからだった。 優しさと強さを同時に持ち、己の信念を貫く――。 そこに部屋を出ていたベルンハイムが大慌てで戻ってくる。 魔獣(=モンスター)が船を襲っているというのだ。 争乱に巻き込まれたおかげで積荷を壊され、船にまで損害が及んだことを嘆くベルンハイムは、肉体労働で返せと言っていたが、どうやら早速役に立てそうだ。 389 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 29 19.27 ID f+ntCcsx0 盛大に改行をミスりました。すみません。 この投稿から改善しています。 (以下続き) 魔獣を追い払い、エアベルンは修理のために魔法大国セントミラヘ向かう。しかしカイゼルシュルトが他国へ 侵攻している影響で警戒態勢にあるセントミラから警備隊が出てくる。ベルンハイムの機転により入港を 果たしたレイナス達を、セントミラに雇われた傭兵のハントが出迎えた。 船から出てきたニアを鼻の下を伸ばして迎えるハントだったが、レイナスが出てきた瞬間に銃を向ける。 レイナスはまだカイゼルシュルト軍の軍服を着たままだったのだ。 「カ、カイゼルシュルト軍だ! 取り押さえろ!」 ハントは愛用のクリスタル銃を構え、警備隊と共にレイナスを捕える。レイナスとベルンハイムは気絶させられ セントミラ城の地下牢獄へ、ニアはどこかへと連れて行かれるのだった。 ひんやりとした牢獄でレイナスが目を覚ますと、そこにはベルンハイムだけだった。鉄柵の向こう側では獄卒が 見張っている。そこに更にハントがやって来て、ニアがいないことを気にするが、獄卒は傭兵などには 教えられないと退ける。 そこで再びベルンハイムが機転を利かせる。船にある金の延べ棒を渡すから取引をしようと言うのだ。 獄卒は300本貰うことを引き換えに、ニアがどうなったか教える。 ニアはヴァイスという人物が直々に調べることになっていた。 「調べる?」 「陛下が何かをお探しらしい。今頃、裸にひんむかれて……」 と、そこでハントが突然牢の中に入ってくる。その手にはレイナスの剣と、ベルンハイムの小型爆弾があった。 獄卒は慌てるが、ハントは獄卒に銃を向けて雄叫びをあげる。 「……気が変わった。女の子を裸にひんむくだって!? ぜってぇ許さん!」 獄卒を叩きのめして牢から出たレイナスとベルンハイムはハントに礼を言うが、どうやらハントはフェミニストらしく、 可愛い女性のためと思えば、国のひとつぐらい潰してやるぜ。と笑う。 しかし具体的なニアの居場所は分からない。ひとまずヴァイスという人物を探すことにするが、 他の獄卒や兵士達に見つかってしまう。 「今度は脱走者扱いか……」 レイナスは溜息をつきつつ、剣を構えるのだった。 その時、牢獄の隅でその様子を伺う者がいた。細身の女性と部下らしき者だ。どうやらレイナスのことを 知っているようだが、接触せずにしばらく泳がせておくことにする 「私は弾薬庫の仕掛けを準備する。お前達は船に戻れ」 部下達が去った後、女性は笑みを口元に浮かべた。 「ふふ……。やるわね、レイナス」 390 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 32 16.38 ID f+ntCcsx0 厳戒態勢が敷かれているセントミラ城をこのまま突破していくのは困難とみたハントは、 倒した兵士の服と鎧を拝借して変装することを思いつく。 一方セントミラ城の王の間では、セントミラ王とヴァイスが、ニアに事情を聞いているところだった。 王はバーデルゼンが全滅したことをニアから聞かされ驚きを隠せず、ヴァイスは強硬なまでの カイゼルシュルトの侵攻には何かあるはずと考えを巡らせる。 しばらく考えを巡らせていたヴァイスだったが、やがて王に向き直ると、 「エアゲートと何か関係があるのかも知れません。調査を急がせてはいただけないでしょうか?」 王もそれに同意したその時、三人のセントミラ兵が王の間に駆け込んでくる。牢獄から脱獄した者が ヴァイスを探して城内に侵入したというのだ。 「……私を?」 訝しむヴァイス。その言葉を三人は聞き逃さなかった。 「あんたがヴァイスか。陛下、申し訳ありませんが……ヴァイス殿を人質にさせていただきます」 変装を解いたハントがヴァイスを手早く拘束し、レイナスとベルンハイムがニアを保護する。 ヴァイスを抱えたハントは最後にセントミラ王に一礼するとそのまま王の間を飛び出していった。 しかし王は、よりにもよってヴァイスを人質にとった脱走者達に哀れみと同情を隠せずにいた。そこへ別の兵士が 飛び込んでくる。 カイゼルシュルト軍が大型空中戦艦ヴァルハイトを従えて、セントミラ国境を越えたというのだ。 391 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 35 10.51 ID f+ntCcsx0 一方レイナス達は追手をどうにかかわしてエアベルンへ辿り着く。だが離陸した彼らの前に現れたのは、セントミラ国境を 越えてやって来たカイゼルシュルト軍だった。反逆者を見つけたカイゼルシュルトは、こちらにも攻撃を仕掛けてくる。 どうすべきか判断を迫られるレイナス。 「ここはセントミラに加勢しよう! このままセントミラが攻撃されるのを、黙って見ているわけにはいかない」 ここでもレイナスは自分の身より信念を貫くことを決めたのだ。 それを見て、ヴァイスが協力を申し出る。 「手伝いましょうか? あなた達がカイゼルシュルトを叩くのなら、今は味方です」 魔法も少々使えますのでと不敵に微笑むヴァイスに、ハントがはっと声をあげる。 「まさか、お前……雷光のヴァイスか?」 「ハント・ザ・マジックスナイパーに名前を覚えられているとは、身に余る光栄ですね」 ヴァイスは雷魔法の練達者として名を馳せるセントミラの若き宮廷魔術師であり、ハントは魔銃と呼ばれる特殊な クリスタル銃を扱う百戦錬磨のスナイパーだった。 レイナスの剣技、ハントの魔銃、ヴァイスの雷魔法、ニアの施術(=治癒術)で次々と相手を蹴散らしていく。 一方、本作戦の指揮を執っていたドモラは、エアベルンにヴァルハイトを近付けるよう指示する。自らも戦斧を振るって 戦おうというのだ。そしてその後ろでは、ロナードが寡黙に佇んでいた。 392 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 37 48.64 ID f+ntCcsx0 やがてセントミラ本隊も出撃し、このまま優勢になるかと思われたがセントミラの武器庫が爆破され、戦況は 再び混乱する。さらにドモラのヴァルハイトがついにエアベルンに迫る。 レイナス達は巨大な戦斧を振るうドモラに苦戦するが、どうにか凌ぐ。だが次に現れた相手に、レイナスは 仲間を下がらせ一人で剣を構えた。 ロナードである。 「これは俺達の問題だ……。絶対に手を出すな……。 親愛なる我が友よ……。せめて俺の手で、眠らせてやる」 しかしロナードは強かった。レイナスは再びロナードの剣に追い詰められてしまう。 それなのに、とどめを刺せというドモラの怒号が飛んでも、ロナードはレイナスにとどめを刺そうとはしなかった。 今がチャンスとベルンハイムがエアベルンを撤退させる。ドモラも即座に追おうとするが、そこにセントミラ上空に 赤い閃光弾が放たれた。それはセントミラの勝利を示していた。 こうしてカイゼルシュルト軍はセントミラより撤退していった。 エアベルン船内ではレイナスがニアに施術を受けていた。どうにかカイゼルシュルト軍を追い払えたことに安堵する 面々だったが、ヴァイスの表情は険しい。彼はロナードの首筋に、ある痣を見つけたのだ。それは彼が調べている 『エアゲート』に関連していた。 ヴァイスはレイナス達に聞いてほしい話があると言って、もう一度王に会うよう頼む。 一方、ドモラはカイゼルシュルトに帰還し、カイゼルシュルト王に報告へ向かっていた。だが王はそれに対して 何を言うでもなくただ一言「神の塔へ行け」と虚ろな目で告げる。しかも今回はロナードではなく、最近カイゼル シュルトに姿を現した謎の人物、ザマを連れて行けというのだ。 怪しげに笑うザマを薄気味悪く思いながらも、ドモラは神の塔へ向かう。 393 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 43 58.88 ID f+ntCcsx0 セントミラ城にて、レイナス、ニア、ハント、ベルンハイムの四人は再び王に謁見する。 そこで話されたのは、エアゲートという突如空に現れた穴のことだった。それは最近カイゼルシュルト領の上空に現れ、 そこから少しずつ未知の魔獣が現れているというのだ。 エアゲートは昔にも存在しており、その時はある装置によって封印された。今なぜそのエアゲートが現れたのかは 分からないが、その装置に何らかの障害が発生したものと考えられる。 よってカイゼルシュルトとバーデルゼンに、セントミラは協力を仰ぐが、その直後にバーデルゼンはカイゼルシュルトにより 全滅させられ、セントミラも襲撃を受けることとなった。 自分も参加した作戦にそんな裏が隠されていたとは知らず、ただ驚くしかないレイナス。カイゼルシュルトがエアゲートと 何か関係しているのは明白だった。 「我々は何が起きようとしているのか突き止めたいのです……。そのためには、みなさんの協力が不可欠です」 国がおかしくなった原因がそこにあるなら協力しない手はない。レイナスは快く引き受ける。 しかし肝心の装置がどこにあるかは分からない。まずはそこから調べる必要があるかと思われたが、 「神の……塔……」 そう呟いたのはニアだった。神の塔とはプテリュクスにある機械の塔で、前時代の遺物である。 なぜその場所に装置があることを知っているのか不審に思うヴァイスだったが、ニアはそれを語ろうとはしなかった。ただ、 自分は味方である。信じてほしいと言うだけで。 こうしてハントとヴァイスを新たに仲間に加え、レイナスはプテリュクスの神の塔へ向かう。 しかしその道中、エアベルンをエアゲートが襲う。あわや吸い込まれるかとなったその時、ニアが転送魔法を使うと言う。 だがそれはクラウディアには存在しないはずの魔法だった。ヴァイスの制止をはねのけ、ニアは魔法を発動させる。 394 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 13 46 43.23 ID f+ntCcsx0 レイナスは夢でかつての自分を見た。あの士官学校での試験、レイナスは禁止されていた炎食の渓谷を通っていた。 しかしあまりにも強すぎる魔獣達に苦戦を強いられ、レイナスを含め全員が疲労困憊していた。もう限界だという部下を、 俺達の絆があれば乗り越えられると進むレイナスに非難があがる。もうついていけないと、一人が逃げたのを始め、 次々に逃げ出しついにレイナスは一人炎食の渓谷へ取り残されてしまった。 ハントの声に目を覚ましたレイナスは、自分がプテリュクスの街近くにある森にいることに気付く。だがニアやヴァイス、 ベルンハイムの姿はない。さらには、周辺を調べたハントによるとドモラの戦艦を見つけたというのだ。 カイゼルシュルトも神の塔へ向かっていることを悟ったレイナスは、自分達もそこへ向かうことにする。 森を抜けた先のプテリュクスの街でヴァイスと再会し、神の塔へ着いたレイナスは中に入る。しかしそこにはいくつもの死体と 夥しい量の血だまりがあった。そしてその中にニアが立ち尽くしていた。 呆然と振り返るニア、疑問を募らせるヴァイス。しかしレイナスとハントはまったく気にせずニアとの再会を喜ぶ。 魔獣や制御不能となったセキュリティロボット、数々のドアロックを解除してついには最上階にある装置に辿り着く。 だがそこには既にドモラがいた。さらにザマが装置を完全に壊し、レイナス達の前に姿を現す。 「ザ、ザマ……!」 「クックックッ……。こんなところでお会いするとは……」 初対面のはずのザマをニアは知っていた。さらにカイゼルシュルトに関わっているのか問う。 するとザマは笑いながら自分がカイゼルシュルト王を操り、国全体を動かしていることを話す。憤るレイナスは、ザマを 倒せば王は元に戻るというニアの言葉に、彼に剣を向ける。しかしザマはドラゴンを召喚し、この場から消えてしまう。 このままドラゴンと戦うしかないのかと思われたが、タイミングよくベルンハイムがエアベルンで現れる。ドモラの協力の もとレイナス達は神の塔から脱出する。その直前、ドモラはレイナスに告げる。 「あいつも……操られているぞ……」 ロナード――。レイナスの脳裏に親友の姿が浮かぶ。 395 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 14 07 12.69 ID f+ntCcsx0 無事に空へ脱出した一行だったが、ヴァイスがニアを問い詰める。エアゲートを封印していた装置のありかや、ザマを 知っていたこと、クラウディアには存在しないはずの魔法を使ったことなど、あまりにも疑問点が多すぎる。 いつ裏切るか分からないと問い詰めるヴァイスと、ニアを信じるハントは一触即発の状態になる。 そこにレイナスの、ニアが裏切るわけないだろ! という声が響く。 「ニアはもう……仲間だから……」 誰にだって知られたくないことがある。しかしそれは裏切りではなく、仲間に嫌われたくないだけとレイナスは言う。 ハントはもともとそんなものは気にしない。 それまで詰問していたヴァイスはそんな二人に、単純な人達だと言いながらも、自分もレイナス達の仲間に入りたくなったと 本音を口にする。レイナスはそんなヴァイスにも、もう仲間だと告げるのだった。 こうして絆も深まった一行は、ザマを倒すためにカイゼルシュルトへ向かう。 396 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 14 11 30.09 ID f+ntCcsx0 カイゼルシュルト軍の陽動をベルンハイムが引き受け、レイナス達は城壁から城内に侵入する。 侵入したそこには、ザマが待ち構えていた。 その隣には、親友ロナードの姿も――。 ザマはレイナスとロナードを殺し合わせようというのだ。 手を貸そうとする仲間を制して、レイナスは一人ロナードと対峙する。 「お前はずっと気付いてくれるのを待っていたんだな……」 レイナスとロナードの剣が交差する。ロナードの長刀から激しい剣撃が繰り返され、レイナスは受けるので精一杯だった。 しかし今度こそ親友を救いたいという思いが届いたのか、ロナードの剣に迷いが生じ始める。 やがて冷たい光を宿していたロナードの瞳に、正気の光が見えた。自らの意思でザマに施された術を解いたのだ。 しかしそれを見たザマは、使えない人形に用は無い、とロナードを吹っ飛ばしてレイナス達の前に自ら立ちはだかる。 ついにザマとの直接対決である。 一方吹き飛ばされたロナードは壁に叩き付けられ気を失っていた。その中でザマに術を施された時のことを思い出し、 ようやく覚醒する。 目の前で親友レイナスがザマと戦っている姿を見て状況を把握したロナードは、窮地のレイナスを助けるために 戦いの渦中に身を投じる。 ロナードの助けもあって、レイナス達は苦戦の末どうにかザマを倒すことができた。しかしザマは謎の言葉を残す。 「お前達は何も分かっていない。やがて変化が起きる……。全ての事象は……我々が下すのだ……」 ザマの亡骸を後にして、レイナス達は玉座へ急ぐ。そこにはザマの術が解けたものの気を失っている王が倒れていた。 ずっと赤い世界の夢を見ていたという王に、おそらくエアゲートの中の世界ではないかと推測するヴァイス。 レイナスは魔獣を葬って欲しいという王の願いを託される。 「カイゼルシュルトの名にかけて世界を頼んだぞ!」 397 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 14 13 30.77 ID f+ntCcsx0 その時カイゼルシュルト上空に以前に見た時よりさらに大きさを増したエアゲートが出現する。そこからは 見たこともない魔獣がどんどん溢れていた。 あまりの大きさに絶句する一行に、ついにニアが口を開く。 「みんなに話したいことがあるの……」 ニアによると、エアゲートはエルディアという別世界に繋がっているという。エアゲートの先は、元は魔獣研究所だった アルペイトケイヴ。そこに、フューゼという魔獣を生み出す魔獣が現れ、エルディアの人々は生み出されたその魔獣と 何年も戦い続けているというのだ。フューゼには何度も戦いを挑んだがその度に敗北してきた。 その話を聞いたレイナスは仲間を振り返る。何も言わずとも全員解っていた。 ロナード、ハント、ヴァイス、そしてニア。全員で、クラウディアとエルディアのために、フューゼを倒すことを決意する。 エルディアは赤い大地がどこまでも続く荒れた世界だった。そこに天高くアルペイトケイヴがそびえ立っていた。レイナス、 ロナード、ニア、ハント、ヴァイスの五人はついにそこに降り立つ。 中は壁や床が奇妙に脈打ち、まるでひとつの生き物のようだった。手強い魔獣や入り組んだ通路を抜け、一行は ついに最下層に辿り着く。 フューゼは三つの顔を持つ巨大な魔獣だった。想像を絶する相手に思わずたじろぐ仲間を鼓舞し、レイナスは 世界を守るために剣を抜く。 からくもフューゼを倒したレイナス達を、突然の揺れが襲う。あまりの激戦にアルペイトケイヴが崩れようとしているのだ。 急いでエアベルンに戻ろうとするが、フューゼは完全には倒れていなかった。しかし応戦していては逃げ遅れてしまう。 ヴァイスは咄嗟にニアと協力して転送魔法を発動させる。しかしその寸前で、ロナードはただ一人、フューゼに 止めを刺すために魔法陣から離れるのだった。レイナスの呼ぶ声虚しく、ロナードの姿は消えた。 エアベルンの甲板へ無事に脱出できたレイナス達を見て、ベルンハイムはすぐにこの場を離れようと言うが、 レイナスはアルペイトケイヴを見つめる。 「あいつが待ってる……」 レイナスはニアの制止を振りきって再びアルペイトケイヴに降り立つ。 「みんな、ありがとう……」 398 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 14 14 55.61 ID f+ntCcsx0 最下層ではロナードが満身創痍で倒れていた。そこにレイナスが駆け寄る。助からないことを知っていて なぜ助けに来たと問うロナードに、レイナスは『あの時』のことを話し始める。 それは士官学校の試験で遺跡に火石を取りに行った時のことだ。禁止されていたルートを行ったことで、 レイナスの仲間は全員逃げ出した。 友情、信頼、絆。現実の前では何の意味も持たないことを、レイナスはとっくに解っていた。だが認めたくなくて、 知るのが怖くて、友人や仲間に見捨てられることに怯えて必死に強がっていたのだ。 そして――、そんな自分が嫌いだった。 あそこで死を覚悟していたあの時に、ロナードは来た。 汗と魔獣の返り血で全身ぐっしょりで、体中傷だらけになりながらロナードは事も無げにこう言った。 「レイナスじゃないか。こんな所で何やってるんだ」 と。 昔話から戻ったレイナスはロナードに言う。 「だから来たのさ……。同じことを言いにね」 「……馬鹿だな」 死を前にしているとは思えない笑い声が二人の間に響く。 その時、突如二人の前にフードをかぶった三人の人間が現れる。3種植合成種だとか、空の者だとか、 E.B.Sだとかいう単語を口にする者達にレイナスは警戒心を露わにするが、三人はまったく意に介さない。 さらにアルネウスの光やファルバナなど聞いたこともない単語が飛び交う。 やがてリーダーらしき男が何かを言うと、レイナスとロナードの足元に魔法陣が浮かぶ。それは転送魔法の 魔法陣だった。 一瞬の後に、レイナスとロナードはアルペイトケイヴから消える。 甲板ではレイナスとロナードをどうにか救えないのか、しかし何もできないことを悔やむニアとハント、ヴァイスの それぞれの姿があった。 そこに空間が歪み、レイナスとロナードが現れる。 二人の無事と再会を喜ぶニア、ハント、ヴァイスにレイナスは笑顔を向ける。 「みんな……。ただいま……」 399 :フライハイトクラウディア 1 ◆lj5erOnLIg :2013/01/25(金) 14 19 51.36 ID f+ntCcsx0 以上です 少々ツッコミどころがあるストーリーだったり、消化不良な点があったりしますが 10年近く前のモバイルゲームなので致し方ないとご容赦ください シリーズ化していて、現在4まで出ています。3で1から続く話は終わって、 4はまったく別の独立したストーリーになっています
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僕の旅は、僕に何をくれたんだろう。 二人の親友は、勿論のこと。僕は強くなれたと思うかい? 国を治めるだけの力は、あると思うかい? 第一章 始まりに戻すための鏡 ミルディアン王国。気高い騎士道を持ち、腕の立つ剣士たちの多くがこの王国出身であるという、剣士の国。それゆえに国王は相当な腕をもつことが要求され、厳しい試練を乗り越える必要がある。その試練の一環として、元第二王子レオナルドは世界をめぐる旅に出たのは、もう2年も前のことである。自らの兄、闇の魔導師、氷の魔導師との決着、そしてサガルマータの制覇を終焉に彼は即位した。今は王子ではなく、王として国に君臨している。 それからというもの、平穏な、退屈な日々を過ごしていたレオナルドだが、ある日のこと、旧友からの届け物を受け取ったのを契機にまた戦乱へと巻き込まれるのであった。 「国王、魔導師イシュナードが国王に申し上げることがあると…」 「そうですか。こちらに…」 「失礼します。」 魔術師イシュナード。強力な炎の魔導師であった彼はその腕を買われ、宮廷魔導師として城に仕えるようになった。その働きは高く、それでも慎み深く振る舞い、平和を愛する静かなその性格はレオナルドも深く信頼している。 「国王様。ヴァイス様より、この包みが…」 「ヴァイスから?相変わらずいきなりだね…。なんだろう?僕の誕生日でもないし、国に特別なことがあるわけでもないし…。手紙も無かったんですか?」 「はい…」 「そう…ですか。わかりました。後から、開けてみましょう。」 イシュナードは法衣を翻し、一礼をしてその場を去った。王の間に静寂が訪れる。 机の上へ少し疲れた瞳を向けると、開いたままの本のページが風に吹かれてめくられていた。肩を落としつつ椅子へ腰掛けようと足を踏み出した時、カラスが一羽ギャア、と鳴いた。大きな音にビクっと肩を震わせマントを翻すと瞳が赤く光るカラスが、片言の言葉を切れ切れに伝えた。 「れ、れお、ん。れお、ん。いやな、いやなよかん、が、する、ぜ!ばかな、ことは、れお、ん!やめたほう、が!が!みの、ためさ!すっとぼけた、すっとぼけた!すっとぼ、けた!おま、え!は、どう、せひ、ひひひ!ひっかかるだろ、だろうから!お、れさまがすっと、んでって、やるるるる、ぜ!」 「…何を言っているのか聞きづらいけれど、侮辱の言葉が一杯入っているねえ…すっとぼけただけなんで3回も言うんだろ…。これは、絶対ヴァイスだね。でも、一体…嫌な予感って…?あ、もしかしてこの届け物は、ヴァイスが僕に助けを…?」 レオナルドは包みへ目をやった。あまり大きくは無い包みだ。重さもあまりない。魔術に関する知識などほとんどないレオナルドにはこれがいったいなんなのかは全く見当も付かないが、賢いヴァイスのことだ。レオナルドにとって有用なものにちがいない。 そう考えて、レオナルドは包みを破る。姿を現したのは水晶の鏡だった。青白い光を放つ水晶に鏡が埋め込まれ、光が乱反射していた。一瞬その光景に目を奪われたが、改めてレオナルドは首をかしげた。これが一体、何の役にたつというのだろう? ドアをノックする音が聞こえる。入るように指示をすると、現れたのはイシュナードだった。 「レオナルド王―…それは、ヴァイス様からの…」 「そうです。イシュナード、この鏡がなんなのか、どんな力をもっているのかわかりいませんか?さっき、ヴァイスから伝言があって、僕になにか嫌なことがあるんじゃないかって…。きっと彼のことだから、それに立ち向かうのにきっと役に立つものをくれたんじゃないかと思ってね。」 「私が見ましたところ…、日にかざして力が発揮されるものかと。ただ、効力はわかりません…。」 「日に?そうか、それがわかっただけでもありがたいよ。」 「もったいなきお言葉。」 「じゃあ、僕は試してみるよ。」 レオナルドは、テラスに出て、空に輝く陽に向かって鏡をかざした。 上空の蒼へ白い光が飛び立つ。その光が収束し、そして破裂する。その光がミルディアン城へ雨のように降り注ぎ、レオナルドにむかってくる。 時を同じくして、湖の上に佇んでいたヴァイスは目を開いた。紅の瞳がギラギラと光っている。これは、彼が魔術の類を使う時に見せる姿だが、すぐに光は消えた。ため息をつき、そして、そのまま湖の上を走り出す。水面付近で雫が散るが、波紋が浮かぶだけで水は大きな音を立てなかった。 「…クソッ!今からでも間に合うか?レオンのそばにはイシュナードのヤツが…ああもう!」 空間がねじれて、金髪の子供が現れる―ベルセルクだ。 「ヴァイス様!まずいです!アレですけど…ヴァイス様からのものと勘違いされているみたいです!」 「いや、そう仕組んでるんだろ。ここからミルディアンまで、かっとばしてもざっと8日か…ダメだな、間に合う気がしない…」 「砕くことは?」 「ダメだ。下手をすると―いや、ごちゃごちゃしゃべる暇はない!ベルク!全速力でいく。封印をとけ!」 こくりとうなずいたベルセルクの姿が徐々に変わっていく。 すっかり青年の姿になったベルセルクはヴァイスを肩に担ぎ上げ、今までとは比べ物にならない速さで空間を駆け出したのだった。
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◆j893VYBPfU 【執筆SS一覧】 045 言えぬ事、言いたい事 日中 アティ、カーチス、漆黒の騎士 049 手負いの獣 午後 ヴァイス 050 誰がための戦い 夕方 アティ、ヴァイス、漆黒の騎士、ハーディン 053 鴉の宿業 日中 アイク、ネサラ 061 拳で語る 夕方 ウィーグラフ、中ボス 069 無様な剣芸 日中 カチュア、デニム、ナバール 075 Silent Survivor 夕方 ガフガリオン 077 Limitation 夕方 マグナ、タルタロス、ラハール、ラムザ 083 Black Wings 夕方 ネサラ 085 翻弄の道 夕方 アイク 087 屍術師の試み 夜 ソノラ、二バス 088 愛にすべてを 夜 アルマ、ヴォルマルフ、レイム・メルギトス Trisection 夜 ヴォルマルフ、レイム・メルギトス 092 力在る者すべて(前編) 夜 漆黒の騎士・ハーディン 力在る者すべて(後編) 夜 漆黒の騎士・ハーディン 夕日の下の苦悩 夕方 ネスティ 095 セキガンのアクマ 夜 アグリアス、タルタロス、フロン 096 臨時放送・裏Ⅱ 夜 レイム・メルギトス、ビーニャ、キュラー、ガレアノ 097 そして輝きは続く 夜 パッフェル 098 ハイ・プレッシャー 夜 レンツェンハイマー、チキ、ヴァイス 099 Agitation 朝 ヴォルマルフ、タルタロス 100 臨時放送 夜 キュラー 104 焦燥 夜 ホームズ、マグナ 105 アルガスとの再会 夜 アルガス、サナキ、ラハール、ラムザ Insincerity 夜 アルガス、サナキ 106 想いこらえて(前編) 夜 エトナ、中ボス、漆黒の騎士 想いこらえて(後編) 夜 ガフガリオン、レシィ、ウィーグラフ、中ボス 107 悪の軍団 夜 デニム、パッフェル 選ばれし者達 夜 デニム、ヴォルマルフ Espionage 夜 デニム、パッフェル 112 きみとふたりで 夜 ニバス、ソノラ、ムスタディオ 113 FullMetalDemon 夜 漆黒の騎士、エトナ Giant Killing 夜 漆黒の騎士、エトナ Knight of the living dead 夜 漆黒の騎士、エトナ、レシィ、ガフガリオン 114 長い間さまよって 夜 カーチス 116 瞳に秘めた憂鬱 夜 アティ、ネスティ 118 Bloody Excrement 夜 漆黒の騎士、エトナ、レシィ、ガフガリオン Catastrophe 夜 漆黒の騎士、エトナ、レシィ、ガフガリオン 122 擦れる羽根 深夜 パッフェル、ネサラ 123 Footsteps From Darkness 深夜 タルタロス、ヴァイス 124 Harvest Dance 未明 アルマ 125 Box of Sentiment 夜中 カーチス、中ボス、ウィーグラフ 127 騎士の誕生 夜中 アルガス、サナキ 130 Desperado 未明 アルガス、サナキ、ホームズ、カトリ、ヴァイス 131 Unavoidable Battle 夜中 ゴードン、ミカヤ、アイク 132 闇に潜み見つめるモノ 夜中 アティ、ネスティ 133 行く手を阻むもの 黎明 タルタロス、ネサラ、パッフェル、マグナ 【キャラクター登場率】 35/51(参加者),5/9(主催側) サモンナイト2 4/6 ネスティ、パッフェル、マグナ、レシィ サモンナイト3 2/6 アティ、ソノラ タクティクスオウガ 5/7 ヴァイス、カチュア、タルタロス、デニム、ニバス ティアリングサーガ 3/7 ホームズ、カトリ、レンツェンハイマー ファイアーエムブレム紋章の謎 3/6 チキ、ナバール、ハーディン ファイアーエムブレム暁の女神 5/6 アイク、サナキ、漆黒の騎士、ネサラ、ミカヤ ファイナルファンタジータクティクス 7/7 アグリアス、アルガス、アルマ、ウィーグラフ、ガフガリオン、ムスタディオ、ラムザ 魔界戦記ディスガイア 6/6 カーチス、中ボス、フロン、ラハール、エトナ、ゴードン 主催側 5/9 ヴォルマルフ、レイム・メルギトス、ビーニャ、キュラー、ガレアノ 【キャラクター登場回数】(主催側含む) 6回 1人 漆黒の騎士 5回 1人 タルタロス 4回 9人 アルガス、アティ、ウィーグラフ、ヴァイス、ガフガリオン、サナキ、中ボス、ネサラ、パッフェル 3回 7人 アイク、ヴォルマルフ、エトナ、カーチス、ネスティ、マグナ、レシィ、 2回 10人 アルマ、キュラー、ソノラ、デニム、ニバス、ハーディン、ホームズ、ラハール、ラムザ、レイム・メルギトス 1回 12人 アグリアス、カチュア、カトリ、ガレアノ、ゴードン、チキ、ナバール、ビーニャ、フロン、ミカヤ、ムスタディオ、レンツェンハイマー 【キャラクター殺害数】 6人 名前 コメント
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東の都センタクス 街の概要 スタート地点となる街。 とはいえ戦闘の影響で見るも無残な配置設定なので、 まずは整地から始めよう。本城のクエストを参考にしていけばそれなりに復興する。 攻略情報 強敵攻略へ。 街データ No 分類 拠点名 資金収入 資金支出 兵糧収入 兵糧支出 人口 最大人口 環境 付近生物 初期所属国 001 首都 東の都センタクス 484 535 356 530 18537 53000 30 ゴブリン・ティエネー・キマイラ センタクス領 収穫物 鉱石 作物 動物 木材 土 石材 100% 橙色の木の実 100% 兎 100% 木材 100% 合成粘土 100% 強化石材 30% エピ豆 80% 羊 50% ドルイ土 70% コルシノ鋼 -10% アマン豆 50% 猪 40% ゴルオ土 70% 上質な兎毛皮 -10% ブラッククレイ -10% 初期配置物 公共 自然 仕掛 施設 生産 住居 その他 石防壁 Lv1 1 木B 4 木防柵(左) Lv1 3 本城 Lv1 1 採土場 Lv1 1 メルキア居A 1 戦場の小傷跡 4 木C 4 木防柵(右) Lv1 3 メルキア居B 2 戦場の中傷跡 12 木D 1 メルキア居C Lv1 1 木E 3 メルキア居D 2 メルキア居E Lv1 2 メルキア居F 1 メルキア居G 1 メルキア居I 1 メルキア居K 1 メルキア居L 1 メルキア居M 1 メルキア居P 1 メルキア居Q Lv1 3 メルキア居S 1 メルキア居T Lv1 2 開発計画 最大拠点Lv:6 必要人口 40000 必要マス 111 ALL可能マス 179 仕掛け可能マス 11 2×2の設置限界 37 範囲外の環境値 0 図鑑情報について 情報回覧を埋めたい人は増築可で再配置できない住居に注意。(メルキア居EQT) ただし、EQに関しては他の場所にもあるため、ここで破壊してしまっても取り返しは付く。 メルキア居E 西の都バーニエ・南の都ディナスティ・北の都キサラ・城塞都市ヘンダルム・クルッソ山岳都市・サブリナの街 メルキア居Q 南の都ディナスティ・彩狼の城 メルキア居T 東の都センタクスのみTはここにしかないので、増築まで埋めたい人は解体しないように注意。 解体してしまった場合、引継ぎ無しで始めるか、他国モードで占領して増築するかしかない。 もっとも情報回覧を全て埋めるには他国モードでユン・ガソルのプレイが必須なので、そこで回収すれば問題ない。 収穫物について ここの動物3種に首都フォミアルの馬を足すことで輝く干し肉が、 橙色の木の実に折玄の森の木の実3種を足すことで輝く木の実がそれぞれ合成できる。それなりの金策になるので一考の余地ありか。 とはいえどちらの合成も要求数が多いので、過多な期待はできない。 マルウェンの指輪合成に必要なブラッククレイが出るので、Lv稼ぎを早めたい人は最序盤に採土場を11個は建てておきたい。 幸い採土場の建築に必要な素材は全てセンタクスで購入できる。増築は最初からある奴だけLv2にしておけば十分。しなくてもいい。 もっとも、最速で6週目開始時に、より上位のマルウェンの首輪が入手できるので、無理にブラッククレイにこだわる必要は無い。マルウェンの指輪:入手経験値が約2倍(コルシノ鋼5、グラッククレイ2で合成) マルウェンの首輪:入手経験値が約4倍(ザフハと開戦&アンナローツェの要請を受けていれば、翌週に貰える) ▼1周目の6週目にマルウェンの首輪を入手する方法 前提として難易度簡単、パッチありで最初から騎士x2、メルキア武将x2、弓騎士x2、密偵がいるのが前提。パッチなしや普通以上だと無理。 難易度普通では無理な理由レイムレスでLv10だったエルミナ、パティルナが、鋼塊の門ではLv28と3倍近くになっているのが原因。 図鑑を見るとわかるがパラメータが倍以上になっている。そのためレイムレスで使う三人コンボ(後述)でもHPを半分程度しか減らせない。囮を追加して三人コンボを2回叩き込めはエルミナ、パティルナの二人は撃破できるが、残り7人を倒すには時間が圧倒的に足りない。 リセルやアルは勿論、防御陣形のヴァイスまで一瞬で融かされるほどの攻撃力なので、戦略の立てようがない。城壁や城門が硬すぎて時間内に破壊できないため拠点破壊は無理。 密偵を工兵派遣で10000払えば城壁の耐久は何とかなる可能性もあるが、いずれにしても1週遅れてしまう。 準備部隊を組んでおく主力部隊:ヴァイス、リセル 騎士部隊:騎士、弓騎士x2 ミア部隊:ミア、騎士、メルキア武将x2 密偵部隊:密偵 ヴァイスの小隊を騎士に、リセルの小隊を狩人にしておく。リセルはスノラ装備。 リセルが「城門」を破壊できるように設定。全員「防柵」を無視するように設定。 演習は全てヴァイス単騎でヴァイスのレベルを可能な限り上げる。以後、演習の実行は毎ターン最初に行うものとして、表記は省略する。 3週目折玄の森を騎士部隊で落とす。アルの小隊を魔術師に変更。 ガルムスの特別任務クリア。 レイムレス要塞を主力部隊、ミア部隊、密偵部隊の全員で攻める。出撃は正面にメルキア武将2人。 戦闘開始直後、スペースキーで一時停止する。低レベル時の戦闘はほぼこれで勝敗が決まるぐらい重要。 メルキア武将2人を移動陣形でパティルナと帰還拠点の中央辺りに移動。エルミナが釣れるのでパティルナと共に足止めする。 2人が撃破されたら即一時停止、出撃は正面1マスに前衛ヴァイス、後衛リセル&アルで出撃。 リセル必殺(味方全員) → 一時停止 → アル必殺(三銃士二人) → ヴァイス必殺(三銃士二人)の順に使い、勝利。 グレイハウンドを捕獲し、密偵部隊に編入。 4週目元帥就任。ヴァイスとリセルの称号を変えるのを忘れずに。 エレン・ダ・メイルと同盟を結ぶ。(この攻略に必須ではないが、後々楽になるので推奨) グレイハウンドを捕獲する。 鋼塊の門を主力部隊、ミア部隊、密偵部隊、グレイハウンドの全員で攻める。グレイハウンド2体を移動陣形で出撃させ、片方を上回りでパティルナを釣ってくる。グレイハウンドはこの時点で移動力が最も高い。 パティルナが釣れたらもう一方を南の城門に突撃させ、エルミナを釣る。 上のグレイハウンドはジグザグ移動を駆使し、帰還拠点前にエルミナとパティルナが集まるように調整する。 慣れるまで難しいが、何度かチャレンジしていればその内できる。一時停止を最大限活用するのがポイント。 そのままグレイハウンドを倒させる。 ヴァイス防御陣形、リセル射撃陣形、アル剣術陣形で出撃、リセル→アル→ヴァイスの順に必殺を叩き込む。 称号がランクアップした反動で必殺の消費が増えているので、アルとヴァイスの間に隙ができるが、なんとか耐える。 エルミナ、パティルナを撃破したら、リセルがギリギリ城門に届くぐらいの距離に移動。 敵の弓騎士が停止するまで待ち、停止したらヴァイスとアルを城門に突撃させる。 必殺が溜まるごとにヴァイスの必殺を連発して敵を全滅させる。(城門は非常に硬いのでこの時点での破壊は不可能) グレイハウンドを密偵部隊に編入。 5週目ザフハと同盟を結ぶ。獣人小隊を雇用可能になるので、密偵の小隊を「獣人」に変更。スノラを密偵に装備させておく。 商業都市アルスレムをミア部隊で攻める。騎士とメルキア武将を防御陣形で正面突撃させ、その間にミアで敵の帰還拠点を壊す。 ミクトゥナ集落を密偵部隊で攻める。敵の配置が重要。騎士と攻城兵器のうち、騎士が下側に来ないと厳しい。 グレイハウンド2体を南側、密偵を北側に配置。 グレイハウンドで敵を釣り、騎士に帰還拠点を攻撃させる。 攻城兵器はグレイハウンドが防御陣形で足止めする。 その隙に密偵で敵の帰還拠点を壊す。 ザフハに宣戦布告される。 ユン・ガソルと停戦する。 グントラム大要塞を主力部隊で落とす。ヴァイスが防御陣形で敵を足止め、アルが攻撃を受けないよう位置取りに注意。敵は魔法防御が弱いのでアルの攻撃で簡単に落ちる。 5週目防衛戦ミクトゥナ集落が襲われる。防御を捨てて全員で帰還拠点を攻撃してもギリギリ間に合うかどうかと言うところ。負けた場合ミクトゥナを奪われるが、重要な施設も収穫物も無いので特にデメリットは無い。 負けることで密偵部隊がセンタクスに帰還する方がメリットが大きいという見方もある。 どうしても勝ちたいなら事前に武将詰め所を解体、帰還拠点の前方に鉄柵を左右計2個配置すれば、勝率は大分上がる。 出撃位置も可能な限り右手側に配置する。右手にある岩も撤去しておくとなお良い。 6週目イベントでマルウェンの首輪入手。 ザフハと停戦する。 ユン・ガソルと同盟を結ぶ。(友好度アップが目的) 翌週にルモルーネからの援軍要請があり、ラナハイムと交戦状態になるので、最低でも主力部隊はセンタクスに帰還させておく。ミア部隊、密偵部隊は待機→再編でセンタクスに戻ってこれる。忠誠が初期値に戻るが特にデメリットもない。 建築について 石防壁は増築すると高さが増して城内イベントがクリックし辛くなったり、内部の施設が見え辛くなるので Lv1のままにしておくとなにかと効率がいい。石防壁のある地域は他にもあるので、増築情報を情報ページに載せることはできる。 序盤のクエストで武将募集所・魔物捕獲所を8軒ずつ要求されるが、領土拡張と並行しなければ意味がないので焦る必要はない。 最初は2つずつで十分間に合う。以後はザフハ制圧までに4つ、アンナローツェ制圧までに6つ、ルート確定までに8つ、ぐらいのペースでいい。 なお経験値稼ぎが目的なら魔物募集所は4つまでで十分。それ以上で捕獲対象となる魔物は強い割りに稼げないので効率がいいとはいえない。 訓練所や演習場が建築可能になればとりあえず1軒建てておき、成果が出たら取り壊して構わない。(セーナル商会に重要品として売り出されるので、購入し忘れないように) 終盤では収穫物の価値が落ちるので、周回を意識した配置に切り替える。 セーナル商会 ラギールの店 ベルモンの斡旋所 リリエッタの娼館 兵器研究所 魔術研究所 魔導巧殻研究所 魔物配合研究所 武将募集所×8 魔物捕獲所×8 清浄な泉×5 武具開発研究所 農園 教会6種 これらを建てると2×2の最大配置数にピッタリ収まる。 清浄な泉は小隊の天馬騎士系の条件、 武具開発研究所はセーナル商会の品揃え用、(周回で効果が切れる) 農園と教会はコロナのイベントと神器作成クエストの発生条件。 今更だけどレイムレス要塞に武具開発研究所は建てられないっす -- 名無しさん (2013-10-27 18 49 15) メルキア居T は他になくね?他ないのに気付くのは終盤・・・。 -- 名無しさん (2014-12-06 18 10 11) 名前 コメント
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◆LKgHrWJock 【執筆SS一覧】 102 未来の記憶(前編) 夜 チキ、レンツェンハイマー、ヴァイス 未来の記憶(後編) 夜 チキ、レンツェンハイマー、ヴァイス 103 魔竜伝説 夜 チキ、レンツェンハイマー 108 虚ろな器 夜 カチュア 109 残照 夜 ハミルトン、カトリ、ルヴァイド 110 REDRUM 夜 アティ、ネスティ 111 再会、そして… 夜中 カトリ、ハミルトン、ホームズ、マグナ、ルヴァイド 夜に彷徨う 夜中 カトリ、ホームズ、マグナ 神なき世界 夜中 カトリ、ホームズ、ハミルトン sister(前編) 夜中 アルマ、カトリ sister(後編) 夜中 アルマ、カトリ、タルタロス、ルヴァイド 117 killing me softly with her love 夜 アズリア、イスラ、ディリータ 120 奴隷剣士の反乱(前編) 夜中 オグマ、イスラ、アズリア、ネサラ、アルマ 奴隷剣士の反乱(後編) 夜中 オグマ、イスラ、アズリア、ネサラ 【キャラクター登場率】 17/51(参加者),1/9(主催側) サモンナイト2 3/6 ネスティ、マグナ、ルヴァイド サモンナイト3 3/6 アティ、アズリア、イスラ タクティクスオウガ 4/7 ヴァイス、カチュア、タルタロス、ハミルトン ティアリングサーガ 3/7 カトリ、ホームズ、レンツェンハイマー ファイアーエムブレム紋章の謎 2/6 オグマ、チキ ファイアーエムブレム暁の女神 1/6 ネサラ ファイナルファンタジータクティクス 1/7 アルマ 主催側 1/9 ディリータ 【キャラクター登場回数】(主催側含む) 2回 8人 アズリア、アルマ、イスラ、カトリ、チキ、ハミルトン、ルヴァイド、レンツェンハイマー 1回 10人 アティ、ヴァイス、オグマ、カチュア、タルタロス、ディリータ、ネサラ、ネスティ、ホームズ、マグナ 【キャラクター殺害数】 1人 名前 コメント
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カシス・ツヴァイス 愛称:カシス 称号:まだ無し 種族:ナイトメア 年齢:18歳 性別:男 穢れ値:1 外見:銀色のあちこち跳ねた髪に、黒目。角は特に隠していない。 上顔のみ下一応全身 プロフィール ダグニア地方のラ・ルメイア王国に生まれる。家族の末っ子で、兄や姉がたくさんいる。 親や兄、姉達は魔法に長けているが、家族の中でただ一人、魔法技術に才が無く剣士の道に進む事になる。おおらか過ぎる家族の中でただ一人、無口。 ルキスラに住む姉にマギテック シューターの心得を教えてもらう。 家族構成 父、母、長女、長男、次女、三女 四女―ヴァームース・ツヴァイス 所持技能マギテック シューター 性格底抜けに明るく、姉御肌な女性。 次男―カシス・ツヴァイス この下に養子の女の子がいるらしい。実はまだまだ兄弟姉妹が? フェンサー修行が一段落して、別の修行に取り掛かる。暫くはスカウトらしい。 スカウト修行も一段落。次に何の修行をするか現在悩み中。 フェンサーレベル9になり、次はファイターかなあと思ってる。 これまでの軌跡 11/10 客船臨時乗務員(護衛兼任) 参加者(敬称略):セシル、ガノン、カシス、ケビン 募集経験点1090点+1ゾロ分、報酬:1358G、名誉点:8点、 護衛対象のお嬢様からプレゼントされた「消魔の守護石」1点分 成長器用度 11/24 悲しみの集積場 経験値:1180点 報酬:1000ガメル 名誉点:10点 成長筋力 参加者(敬称略):シャイオ、アドニス、カシス、ジャスター、ジジ、ゼフ、テオ、クウ 11/28 魔神の燭台 報酬4000ガメル 名誉点32点 経験点1110 成長敏捷 参加者(敬称略):イーリス シュメル カシス ファーラント リコリス 12/6 古書にご用心! 経験値1130、名誉点1、報酬100ガメル 成長精神 参加者(敬称略):キルドレ カシス イル アルフ アドニス シュメル 12/13 魔剣の迷惑 経験値1150点 報酬3224G 名誉15点 成長器用度 参加者(敬称略):カシス、イスルギ、ジジ、メローディア、アルフ 名誉点1払い、魔剣EFBと顔見知りになる 12/14 ゴルドニア物語-第三章 経験点1370 報酬5500 名誉点41点 成長敏捷度 参加者(敬称略):セシリア、アドニス、フィン、ルナ、カシス、リコリス、アルフ、クリス、エミリア お土産に、アップル謹製の『上質な蜂蜜(200G相当)』 12/15 真夜中の汽笛 経験点:1520、報酬:4050G、名誉点:38 成長筋力 参加者(敬称略):ファレノ、レオン、ケビン、クウ、セレン、カシス 12/17 夜卓 朱に濡れた花 5レベル前後 経験点1130 報酬4050 名誉点13 成長敏捷 参加者(敬称略):シルヴィア,タカハシ,レオン,カシス 12/20 魔導兵器の爪痕、村の復興作業 経験値1350、報酬4268、名誉点14 成長器用度 参加者(敬称略):カシス、アドニス、イル ヒーリングポーション1本、魔晶石3点 12/20 古書の悪夢再び 経験値1280、報酬1000、名誉0 成長精神 参加者(敬称略):シュメル、カシス 12/20 夜卓 6レベル前後 死者からの手紙 経験点 1120 報酬 3000 名誉点 0 成長器用度 魔法のブロードソード+1買取 参加者(敬称略):カシス、キルドレ、ワーズ、ケビン12/21 [夜卓] 魔導師の依頼 Ⅲ経験点:1470 報酬:2967ガメル 名誉:23 成長筋力 参加者(敬称略):シャル、テイル、シルヴィア、ブレイズ、イーリス、カシス 12/22 醒めない淫夢 経験点1360点 報酬10375ガメル 名誉点37点 成長器用度 参加者(敬称略):マギー、ハロ、セレン、ロザリー、エド、カシス、フェル 12/24 孤児院へのお届け物 経験1470、報酬4350、名誉点30 成長生命 参加者(敬称略):リコリス、カシス、ファーラント、ブローディン、ファレノ 12/27【昼卓】ガラム砦攻防戦 経験点:2060点 名誉点:41 報酬:7617ガメル 成長生命 参加者(敬称略):アーニル、ガラ、フール、ミーナ、マリア、フェリシア、カシス 1/6【昼突発】喫茶といえば(再掲 経験点1420 報酬6040 名誉32 成長生命 参加者(敬称略):ティルティル、サンドラ、メロディ、せっしー、カシス 1/31 死せる賢者 【夜卓】 経験点1400、報酬6850、名誉点25 参加者(敬称略):カシス、アドニス、デュシス、ミーナ デクスタリティポーション×1 性格 穏やかで無口。少しずつ無口は直ってきている……? 他PCとの交友関係 キルドレ「そのうち……ファイター教えてね。後、庇ってくれて有り難う」 シュメル「……凄かったよ。ちょっと羨ましい」 リコリス「不思議で、面白い人……きっと良い人……だと思う」 ジジ「体、大切にしてね」 イスルギ「サムライ。面白かった」 アルフ「……最後が凄かったよ……」 クウ「一杯ご飯食べる人……でも、凄かったから問題なし」 レオン「女の子好きの人」 アドニス「凄かった人」 イル「……凄かった。また一緒に仕事したいな」 同席セッション回数 1 セシル、ガノン、シャイオ、ジャスター、ゼフ、テオ イスルギ、フィン、ルナ、クリス、エミリア、タカハシ、ワーズ、ブレイズ、シャル、テイル、マギー、ハロ、ロザリー、エド、ブローディン、アーニル、ガラ、フール、マリア、ティルト、サンドラ、デュシス 2 ジジ、クウ、レオン、イル、キルドレ、シルヴィア、イーリス、セレン、ファーラント、ファレノ、フェル、メロディ、セシリア、ミーナ 3 アルフ、ケビン、リコリス 4 シュメル 5 アドニス 最大ダメージ [DICE] kasisu 1回目 R17[2,5 5]5+12+3 = 20 2回目 R17[3,5 5][3,5 5][4,6 7][2,6 5][3,6 6][4,4 5][4,4 5][2,6 5][1,5 4] Critical! 47+12+3 = 62 ピアシング二刀流 1/31 死せる賢者 【夜卓】レブナントオーガバーサーカー戦にて 合計80ダメージ 17 15 (Cookie_GM) [DICE] _19_kasis R17[6,3 6][3,6 6][5,6 7][4,4 5][6,2 5][5,6 7][3,3 4] Critical! 40+10+3 = 53 R16[4,3 4]4+10+3 = 17 「はあっ!」 12/20 古書の悪夢再び、ジャックオーランタン戦にて 合計70ダメージ 【スパム多発の為一時的にコメント欄を閉鎖いたしました。】 プレイヤー:紫焔 登録タグ:シューター スカウト ナイトメア フェンサー マギテック
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ヴァイスのみに伝わる、魔導術の原型。 その形態・作用は元素魔導術と同じであるが詠唱や術式、媒介を必要としない。(魔導術は本来ヴァイスの民が人間に伝えたものである) 大魔導師並の熟練度を必要とするが、ヴァイス王家の一人であるライザーはその才もあり難なく使いこなしている。 成立時に必要な術名の唱和を行っているが、実は何も言わなくても発動できるらしい。 修行を重ねれば使いこなせるような簡単なものではないが、ジークフリードは割とあっさり習得に至る。その理由は彼の血縁にあるのかもしれない。 詠唱が必要ない為、魔導術を手足のように扱うことが可能。だが勿論、術者の消耗も激しい。
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# 共闘相手はらんま1/2、リーフファイト97、リトルバスターズ! 辺り? # 思いの外戦闘描写が多かったり 笠置八満 笠置八満, かさぎはちまん, (神獣の親), 1, 2 陸, 3, M, 2500, 110 特殊能力 性別=男性 変形技=飛行 笠置八満&ポン太(飛行) (ポン太) 変形技=飛行 笠置八満&ヴァイス(飛行) (ヴァイス) 3400, 90, 900, 65 CACA, PON_KasagihachimanU.bmp 格闘, 700, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 硬球, 900, 1, 2, +5, 6, -, -, AAAA, +10, 実 鉄バット, 1100, 1, 1, +0, -, -, -, AAAA, -10, 武 #火柱 , 1300, 1, 3, +10, -, 15, -, AAAA, -10, 火 #怪力 , 1400, 1, 1, +0, -, 10, -, AAAA, +10, 突Q(!@空中) #無差別攻撃 , 1700, 1, 1, +15, -, 50, 120, AAAA, -10, 射火M投L1失L2 #頭突き , 1200, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +0, 突失L0.5(笠置八満 !@空中) #火の玉 , 1400, 1, 2, +0, -, 15, 105, AAAA, -10, 火実(笠置八満 !@空中) #ポン太をサポートに乗っけると 、コメントアウトの武装がつきます === 飛行, 再行動 解説=ポン太が飛ぶ。行動非消費, 0, -, -, -, - # 硬球…クリムソンの手下に投げつけた # 鉄バット…ツッコミに使用 # 頭突き…クリムソンに使用 # 火の玉…柚香との野球対決で使用。燃える硬球。 笠置八満&ポン太(飛行) 笠置八満&ポン太, かさぎはちまんとぽんた, (神獣の親), 1, 2 空, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=男性 変形=降りる 笠置八満&ポン太 EN消費Lv1 3400, 90, 850, 60 AACA, PON_KasagihachimanU.bmp #火柱 , 1300, 1, 3, +10, -, 15, -, AAAA, -10, 火 #無差別攻撃 , 1700, 1, 1, +15, -, 50, 120, AAAA, -10, 射火M投L1失L2 #ポン太をサポートに乗っけると 、上記2つの武装がつきます #ポン太はまだ子供なので 、長い間飛べません。 笠置八満&ヴァイス(飛行) 笠置八満&ヴァイス, かさぎはちまんとヴぁいす, (神獣の親), 1, 2 空, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=男性 変形=降りる 笠置八満&ヴァイス EN消費Lv1 3400, 90, 850, 60 AACA, PON_KasagihachimanU.bmp シアン(PON!とキマイラ) シアン, (神獣の親), 1, 2 陸, 3, M, 2500, 110 特殊能力 性別=女性 変形技=ボードに乗る シアン(PON!とキマイラ)(ボード) 変形技=飛行 シアン&ポン太(飛行) (ポン太) 変形技=飛行 シアン&ヴァイス(飛行) (ヴァイス) 2900, 100, 600, 60 CACA, PON_CyanU.bmp 格闘, 700, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 魔獣のカード, 1400, 1, 4, +0, 4, -, -, AAAA, +10, - #怪力 , 1400, 1, 1, +0, -, 10, -, AAAA, +10, 突Q(!@空中) #火柱 , 1300, 1, 3, +10, -, 15, -, AAAA, -10, 火 #無差別攻撃 , 1700, 1, 1, +15, -, 50, 120, AAAA, -10, 火M投L1失L2 #ポン太をサポートに乗っけると 、上記3つの武装がつきます === ボードに乗る, 再行動, 0, -, -, -, - シアン(PON!とキマイラ)(ボード) シアン, (神獣の親), 1, 2 空陸, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=女性 水上移動 ホバー移動 変形=ボードから降りる シアン(PON!とキマイラ) 2900, 100, 600, 70 AACA, PON_CyanU.bmp 格闘, 700, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 ボードアクション, 1200, 1, 1, -5, -, -, -, AAAA, +10, 突 シアン&ポン太(飛行) シアン&ポン太, しあんとぽんた, (神獣の親), 1, 2 空陸, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=女性 EN消費Lv1 2900, 100, 600, 55 AACA, PON_CyanU.bmp #火柱 , 1300, 1, 3, +10, -, 15, -, AAAA, -10, 火 #無差別攻撃 , 1700, 1, 1, +15, -, 50, 120, AAAA, -10, 火M投L1失L2 #ポン太をサポートに乗っけると 、上記2つの武装がつきます シアン&ヴァイス(飛行) シアン&ヴァイス, しあんとヴぁいす, (神獣の親), 1, 2 空陸, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=女性 EN消費Lv1 2900, 100, 600, 55 AACA, PON_CyanU.bmp ポン太 ポン太, ぽんた, (PON!とキマイラ), 1, 2 空陸, 4, S, 8000, 140 特殊能力 弱点=獣 3500, 130, 700, 65 AACA, PON_PontaU.bmp #火柱 , 1300, 1, 3, +10, -, 15, -, AAAA, -10, 火 #怪力 , 1400, 1, 1, +0, -, 10, -, AAAA, +10, 突Q(!@空中) #無差別攻撃 , 1700, 1, 1, +15, -, 50, 120, AAAA, -10, 火M投L1失L2 #単体版 。修理費は高め 乙部清丸 乙部清丸, おとべきよまる, (PON!とキマイラ), 1, 2 陸, 3, M, 2500, 110 特殊能力 性別=男性 3000, 110, 650, 60 CACA, PON_OtobekiyomaruU.bmp 糸ひきミサイル, 500, 1, 4, +10, 4, -, -, AAAA, +15, 実S 格闘, 700, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 ミサイル, 1200, 2, 4, +0, 2, -, -, AAAA, -10, 実 レーザー, 1300, 1, 3, +5, 2, -, -, AAAA, +0, B 蜂ロボ, 1500, 1, 4, +15, 1, -, -, AAAA, +0, 実 相田千津 相田千津, あいだちづ, (PON!とキマイラ), 1, 2 陸, 3, M, 2200, 100 特殊能力 性別=女性 2900, 100, 600, 55 CACA, PON_AidachiduU.bmp 格闘, 1100, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 #以下 敵兼味方# オーキッド オーキッド, (PON!とキマイラ), 1, 2 陸, 4, M, 2500, 110 特殊能力 性別=男性 3400, 100, 700, 65 CACA, PON_OrchidU.bmp 格闘, 700, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 サーベル, 1200, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +10, 武 容赦なく斬りかかる, 1400, 1, 1, -10, -, -, 100, AAAA, +10, 武 海賊船長クリムソン クリムソン, (PON!とキマイラ), 1, 2 陸, 3, L, 2800, 120 特殊能力 性別=男性 3400, 120, 800, 60 CACA, PON_CrimsonU.bmp 麻酔銃, 0, 1, 3, +0, 6, -, -, AAAA, +20, 銃痺 格闘, 900, 1, 1, +20, -, -, -, AAAA, +0, 突 ナイフ, 1000, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +5, 武 銃, 1300, 1, 3, -10, 12, -, -, AAAA, +10, 銃 #以下 、敵# ヴァイス(PON!とキマイラ) ヴァイス, (神獣), 1, 2 空陸, 4, M, 4000, 150 特殊能力 バリアLv1=防護膜 3500, 130, 700, 65 BACA, PON_Weiss(H)U.bmp 捕縛, 0, 1, 4, +20, -, 15, -, AAAA, +15, 魔縛 消滅, 1100, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +10, 魔貫 ヴァイス(PON!とキマイラ)(少年) ヴァイス, (神獣), 1, 2 空陸, 4, S, 4000, 150 特殊能力 バリアLv1=防護膜 3500, 130, 700, 65 AACA, PON_WeissU.bmp 捕縛, 0, 1, 4, +20, -, 15, -, AAAA, +15, 魔縛 消滅, 1100, 1, 3, +15, -, 10, -, AAAA, +10, 魔貫
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「むう!?」 背後……否、頭上から突如として気配を感じたヴァイスは、危機感の導くままにその場から飛び退った。同時、「運命の歪み」に入った際に授けられた「ヤミまがい」を発動、襲撃者を迎撃する。 一瞬前までいた場所に黒いナニカが凝り、棘のように先鋭化して敵を貫かんとする。だがそれは、 「無駄だぁッ!」 降って来た襲撃者がその身にまとう、赤い光に弾かれて霧消した。 立ち上がってヴァイスと相対するのは、一人の少女。 伸びたのか、肩の後ろまである赤い髪。炎を宿したような真紅の瞳。身にまとう赤い光は、肩甲骨の辺りで肥大化して一対の翼を象る。 この事象を呼び込んだ当人・マナが、その名を呼ぶ。 「スザク」 「マナ……何だか胸騒ぎがしたと思ったら……」 「どうやって来たかは言わなくていいわ。観測されなければごまかしようはあるもの」 「ん……了解。とりあえず」 ひゅん、と右腕を一振りして。 「こいつを潰せば、いいんだな?」 「そうよ。お願い」 「任せろ!」 飛び出すその手には、幻龍剣から変化した……。 「……何、あの剣」 奇妙な剣が握られていた。幻龍剣や朱羽剣と違い、拳から突き出るのではなく、手に持つタイプの武器だ。ナックルガードつきのグリップから、無数の小さな刃が鎖状に連なった赤い刀身が伸びている。 蛇腹剣と呼ばれる、創作上の武器だ。 「『幻鳳刃』か。なかなか奇想天外な武器を使う……」 「インサイトシーイング」でその本質を見切ったブラウが呟く。その手に握った拳銃は、その時には既にヴァイスの足元目がけて撃ち込まれていた。 「ぬおっ!」 「伸びろーッ!」 回避運動を中断させられて不自然な態勢で固まるヴァイス目がけて、スザクが『幻鳳刃』を叩き付ける。意志を持っているかのように伸びた刀身は、黒ずくめの男の身体を縛り上げて拘束、 「“破斬”ッ!」 振り上げられたスザクの右腕に従い、そのまま引き戻される。 途中の空中で、刀身が一気に迸り、 「ぐ、はッ!?」 ヴァイスの身体を文字通り、上下に真っ二つにしていた。と思った次の瞬間、その体が崩れて消える。 「! 身代わり……」 「綾ちゃん、上ッ!」 「!」 ランカの警告に従い、直上を振り仰いだスザクの眼には、ナイフを構えて突っ込んでくるヴァイスの姿。 左手を振り上げ、叫ぶ。 「“刃転光”、弾き返せッ!」 広げた掌の上に、何か複雑な文様の刻まれた円形の力場が出現する。それは、落下の勢いが乗った刺突を、金属同士が衝突するような鈍い音を立てて完全に弾き返し、ヴァイス自身をも空中に跳ね上げていた。 「くっ!」 だが、追撃をかけようとしたところに「ヤミまがい」の闇が横合いから襲い掛かり、やむなくスザクはその場を後退した。 「ちっ、仕留め損ねた!」 「厄介ですね……それが噂のデッド・エボリュートですか、っと!」 軽くスウェーバックしたその眼前を、ブラウの放った銃弾が貫いていく。 「……やはり、ただの拳銃では通じんか」 本当は「シャットアウト」で隔離した後、その空間ごと何らかの手段で滅殺するつもりだったのだが、こうも位置が入り乱れる接近戦が展開されてはその方法は使えない。今のブラウに出来るのは、スザクの援護がせいぜいだった。 「全く鬱陶しい……さっきから『ヤミまがい』の制御が上手くいきませんね」 「当たり前。ここは私の“シーリングウェーブ”の中。全ての波動は私のもの……だから」 すっ、と指を指す。 「敵の能力だけを妨害するなんて、簡単よ」 「……なるほど」 しかし、とヴァイスはまだ笑う。 「火波 スザクを倒せれば、まだ逃亡の余地はありますね。今の彼女は超接近戦には対応できませんから」 蛇腹剣の弱点はこれだ。鞭と同じで、間合いが開かないと攻撃がまともに出来ない。 スザクといえど例外ではないが、ここで戦っているのは彼女一人ではない。 「なら、接近戦は僕が相手だ!」 「!」 いつの間にか間合いに飛び込んでいた詠人が、「ハングイーター」を発動させた右腕で思いきり殴りつける。 ヴァイスはこれを大きく飛びのくことでかわしたが、そこにスザクの幻鳳刃が襲い掛かる。 (ちいっ!) 舌打ちしつつ「ヤミまがい」で防御するが、マナの言うとおり妨害されているのか、ヤミの生成と制御が上手くいかない。 星の魔術師の一件の時のように、義体を生成して逃げるという方法が使えない。 (面倒な! まさか、夜波 マナにこれほどの力があったとは……!!) ここに来てようやく、ヴァイスはマナを最大級の脅威と認識した。文字通り、場をたった一人で制圧し、状況すらも己の意のままに変えてしまう能力。 それを操る、否そのものである彼女は、まさに驚異、脅威の存在だった。 (どうにかここを脱し、ピエロにこの事を伝えねば) 「運命の歪み」にとって、状況を文字通り、思い通りに「調律」するマナの存在は最悪の敵だった。 排除せねばならない、何としても。ただ、そのための逃走手段が、今使えない。 (……いや!) 1つだけあった。そう、それは「運命の歪み」に入った時の説明。 ―――メンバーは、ピエロの「ヤミまがい」を除き、それぞれの能力を必要なときに借り受けて発動することができる。 そしてもう一つ。アジトには、メンバーならば任意のタイミングで入ることができる。 単独行動が長すぎて忘れていた。だが、上手くすればこの状況を脱することができる。 確信したところに、スザクの大技が襲ってきた。 「貫けッ! “朱雀衝天”ッ!!」 「援護しまっせー!!」 アズールの放った炎をも一部として纏い、翼を広げたスザクが幻鳳刃を渦のように展開して突っ込んでくる。まるで、ドリルか何かのように。 (まずい……!!) だが、間に合った。手をかざし、呟く。 「―――『廻れ』」 ゲブラーの「輪廻の法」だ。これの応用で、アジトへの転移を実行した。 視界が歪み、そして、 「―――小生の世界へようこそ、でありマス」 赤い空の下、神社に通じる道で、そんな声が、ヴァイスを――――否、彼らを出迎えた。 「え……!?」 「んな、アホな……ッ!?」 叫んだのは、この中でもっとも「彼」に関わりのあった、ランカとアズール。 その「彼」は、知人の声に顔を上げ、微かに笑んだ。 顔を隠すほど伸びた漆黒の髪。切れ長の赤い瞳、頬まで裂けた口。 ボロボロの軍服を纏い、包帯を巻き付けた上から上着を羽織る。 手に握るは、妖怪と化してからの最大の得物であり、母の形見の化身たる大鋏。 「な――――」 本当の意味で予想外の事態を前に、余裕を完全になくして硬直するヴァイスは、 「不本意でありマスが……お前だけは、生かしておくと色々マズいのでありマスゆえ」 無造作に振るわれた鋏の一閃により、顔を刈り取られてその場に倒れ伏した。 全てが終わった後、結界が解ける。戻って来た白波家前で、「彼」はマントの下をちらりと確認する。 「……彼奴の『顔』はないでありマスな。やはり、今の小生と同様、遍在しているということでありマスか」 まだヴァイスが滅んだわけではないと判明し、珍しく嘆息する。 そして顔を上げ、ランカとアズール、スザク、千鶴の順で視線を巡らせ、最後にマナで止める。 そのマナは、「彼」に向けて一礼して言う。 「来てくれてありがとう。……お久しぶりです、キリさん」 その言葉に、「彼」――――百物語組第九十八話「切り裂き魔のとおりゃんせ」は、頬まで裂けた口元だけで笑った。 リターン・オブ・リッパー (そこにどんな事象があったにせよ) (確かに、今) (彼は、ここにいる)